サピックスで4年生を終えて思うこと

サピックスの感想 中学受験

娘は昨年2月の新4年生からサピックスに通っています。公文やそろばんなどは習ったことがないので、先取り学習は全くせずに入塾しました。

ちょうど1年が経った今感じているサピックスへの想い(感想)について書いてみます。

 

入塾前のオリエンテーションで、「計算はできるようになってください」と言われたので、サピックスでの授業が始まる前に急いで学校ではまだ習っていなかった計算をやり始めました。

 

ちなみにサピックスでの成績は、真ん中くらいです。

サピックス(4年生)の基本情報

いつから

サピックスでは、小学3年2月から新4年生がスタートします。(他の大手も同様)

授業時間

4年生の間は週2回の通塾で、授業は17時から20時です。(関東圏の場合)

ただし、16時半から17時までの30分間は授業前テスト(算数)があります。学校や通塾距離によっては間に合わない子もいるので、授業前テストは任意となっています。

dakoko
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授業前テストは途中から参加することもできます

サピックスに1年間(4年生)通って感じたメリット

言われたことをやっていれば「きっと大丈夫だろう」という安心感がある

大手の中でも特に人気のサピックス。難関校を目指す子供たちが数多く通っています。そのサピックスに通って、言われた通りにやっていれば「きっと大丈夫」「サピックスで伸びなかったら、その時に考えよう」と親としては妙な安心感があります。

子供ももちろんですが、親の心の安定はとても大切です。

dakoko
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子供はテストの点が悪くても焦りません。焦ったり、心が不安定になるのは親ばかり・・・

ちなみに、

「サピックスのターゲットは難関校なので、難問ばかり扱う」

「学習のスピードが速い」

と巷では言われておりますが、確かにその通りです。しかし、4年生で扱うものは、さすがに基礎が多いので、「難問ばかりなので、ついていけない子は基礎がおそろかになる」というのはあまり考えなくてもいいのかな、と思いました。(あくまで4年生は)

 

理科・社会のテキストが分かりやすくまとまっている

テキストは事前に購入するタイプの物ではなく、毎回行く度に配られるプリントがメインテキストです。そのテキストがとてもまとまっているので感心しながら見ています。

事前に印刷してある分厚いテキストではなく、毎回配るプリントがテキストなのは、修正や加筆などが行いやすいからだそうです。常に最新の内容のテキストが配られる、しかもとても良く出来ているので、テキストについてはお勧めです。

 

また、分厚いテキストだと萎縮してしまい、勉強意欲がそがれてしまうタイプの子供にも、薄っぺらいプリントでの学習はお勧めです。

 

ただし、このプリント(テキスト)が毎回配られるため、「プリントの整理が大変」という意見をよくネットで見かけます。私自身は、プリント整理は全く苦にはなりませんでした。(あくまで4年生の間はですが。5年生以降はまだ分かりません)

オリエンテーションで「段ボールを準備して、そこにプリントを入れていってください」と言われていたので、大きな段ボールを購入。ぽんぽんとそこに入れていき、必要な時に必要なテキストは私が取り出しました。(子供が触ると、並べている順番などが狂ってしまいそうなので、テキストの出し入れは私がやっています)

 

繰り返し学習で定着を図る

サピックスの学習はスパイラルになっていて、何度も同じ単元が出てくると聞いていましたが、まさしくその通りでした。

たとえば理科の場合、3回くらい(3週間)同じ単元を扱いますが、その後は別の単元へと移動します。そして、そのうちまた同じ単元が現れます。その時は、以前学習した内容よりも深い内容を学習するのですが、もちろん以前習ったことの復習にもなるので、内容の定着や理解がし易いと思います。

 

土日にテストがあることが少ない

夏期講習などの期間講習を除き、土日にテストがあることはほとんどありません。(年数回はありました)

塾によっては土日にテストが多い塾もあるようなので、その点サピックスは土日は(ほとんど)自由。家族の予定や勉強の予定がいれやすくよかったです。

 

サピックスに1年通って感じたデメリット

自習室がない

サピックスには自習室がありません。宿題などは自宅学習となります。

自宅学習自体は全然悪くないです。自宅でじっくり学習することが成績アップへの近道だと思っているので、自習室がないことはいいのですが、ただ、自習室があれば分からない箇所を自習室で質問することが出来きます。自習室がないために質問できる機会が少なく、そこが残念に感じています。

 

子供が質問できる機会が少ない

「自習室がない」ことにもつながりますが、子供が先生に質問出来るのは授業後の質問教室の時間です。授業後なので、20時以降となります。4年生にとって20時は相当遅いのに、質問するために並ぶので、帰宅時間がますます遅くなります

 

また、質問教室では、その日の授業の内容は原則、質問出来ません。自宅に帰ってじっくり考えてから次回以降の質問教室で質問することになります。

 

この「じっくり考えて、整理してから質問教室に来て」と言われていることがハードルとなっていて、娘は今まで質問教室を利用したことがありません。「分からない問題」は、正直、自分は何が分かっていないのかも娘は分かっていません。質問内容を整理することなんて到底無理な状態なくらい、何も分かっていないのです。だから娘は質問教室に全く行きたがりません。(嫌がって行ってくれません)

 

4年生の問題はまだそんなに難しくないので私が教えることができますが、これが5年、6年となっていくとどうなるか・・・なんとか今のうちから「先生に聞く」ということに慣れてほしいです。

 

授業や宿題で難問を扱う・授業内容を理解しないで帰ってくることがある

授業や宿題では基礎問題も扱います。しかし、特に授業は基礎問題は少な目で、一気に応用問題へ進むことが多いです。(宿題はあるていど基礎問題も出題されます。)

 

例えば、正方形(長方形)の面積を求める授業。面積の求め方は、「縦の長さ×横の長さ」という基本的な説明は授業であったようです。

しかし、この「縦×横」だけで解ける問題は一問も解かず、しょっぱなから「長方形2つがくっ付いた形」の面積を求める問題ばかりを授業中に演習として解いていったようです。

娘は混乱したようで、授業中の演習問題は一問も合っていませんでした。結局、授業では普通の四角の面積の求め方すら理解出来ないで帰ってきました。

dakoko
dakoko

四角の面積を求めるのって簡単だと思っていたのに、まさか全く理解しないで帰ってくるなんて・・・

このように、基礎を固めるのを飛ばして応用問題から演習することがあるので、基礎すら全く理解しないで帰ってくることがあります。(もちろん、難しそうな特殊算などでもちゃんと理解して帰ってくることもあります)

 

また、「基礎力が怪しいのに、こんなに難しい問題を解いてもなあ」と思うような難問が宿題に出ることもあるので、「基礎を固めないで、難しい問題を今やって意味あるのかな?」と親の私が葛藤することもあります。

dakoko
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娘には難しすぎる問題だと思っても「きっと意味がある」と信じて、宿題の範囲はやっています

先の授業のテキストが手元にないので予習できない

サピックスは予習型ではなく復習型の塾です。テキストが授業当日に配られるため、そもそも予習するテキストが手元にありません。

 

サピックスが復習型なのは、「初めて習った時に味わう驚きなどは記憶に定着しやすい」ことや「知っている内容の授業だと、授業を集中して聞かない子がいる」ことが主な理由ですが、理解が遅い子の場合、授業で理解し切れないことがあります。出来れば少しくらい予習したいのに、テキストがないので出来ないのです。

 

dakoko
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ただ宿題も多いので、予習できるようなテキストがもしあったとしても、どこまで予習できたかは不明です・・・

 

親が教えないと宿題が終わらない

出来る子は自分で計画的に家庭学習が出来るのかもしれませんが、うちはそうではありません。

「そろそろ勉強しよう」と声かけしないと宿題を始めませんし、宿題を始めたとしても分からない問題が多いので、親が教えないと先に進めません。

宿題に難問が多く、そして量が多いので、親がある程度誘導しなくては、とても消化しきれないと思います。(要領のいいお子さんは別ですが)

dakoko
dakoko

学年が上がるにつれてもう少し娘が主体となって勉強したほうが、成績は伸びるのではないかと思っています。

意外だと思ったこと

電話がかかってきた

なんとなくサピックスは冷たい塾のイメージだったのですが、入塾テスト後、入塾するか返事をするまでの間に電話がかかってきたのでびっくりしましました。

dakoko
dakoko

サピックスも少しは営業はやっているのね

また、入塾後、1カ月か2カ月くらいたったタイミングで、担当の先生から近況をお知らせしてくれる電話があり、これにもびっくりしました。

dakoko
dakoko

ドライなイメージのサピックスから、まさかまた電話がかかったくるとは!

ただ、それ以降はサピックスからの連絡はありません。(こんなものでしょう)

 

保護者会がある

4年生の間は個別面談はありません。(5年生も面談はなさそうです)面談はありませんが、電話相談は希望すれば出来ます。

 

面談はありませんが、保護者会というのがあり、保護者会で授業の様子や学習方法についての説明があります。保護者会と言って小学校の保護者会とは全く違い、保護者は先生の説明を「聞く」「メモる」の受け身な保護者会です。保護者会終了後に個別に質問は出来ます。

その保護者会が年4回もありました。特に家庭学習の仕方についてはかなり参考になりました。

 

授業開始後に現れない場合は、安全確認の電話がかかってくる

16時半からの授業前テストは任意ですが、17時からの授業は必須です。事前に遅刻や欠席の連絡をしていない限り、17時になっても塾に現れない場合は、安全確認のために塾から電話がかかってきます。

dakoko
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ドライなイメージのサピックスですが、ちゃんとしているのですね

避難訓練がある

年2回防災訓練があります。そのうち1回は、近くの避難場所まで授業後に実際に行きます。もちろん夜です。保護者は何もしないで待つだけです。

 

通塾が始まる前に「やっておいた方がよかった」と後悔していること

娘は計算に苦労しています。もちろん、小学校の授業では何の問題もありません。

しかし、塾の問題を解くには、計算がパパッとできないとかなり不利です。通塾が始まって1年が経ちましたが、未だに計算は遅いです。周りが早く計算できるから返ってあせってしまうのか、計算間違いもとても多い!

 

「やっててよかった公文式」をやっていればよかったのかなあ、とかなり後悔しています。

dakoko
dakoko

公文をやっていたって、結果は同じだった可能性もありますが・・・

最後に

サピックスに通い始めて丸1年。このままサピックスで続けていいものかと悩んでもいます。4年生の間はサピックスでよかったと思います。しかしこれから5年生。もう少し本人の実力に合った塾にした方がいいのではとも思うのです。

 

しかし、娘は相当サピックスを気に入っているので、このままずっとサピックスを続けることになりそうです。

 

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